2023年6月サーバーの移行

Ubuntu22.04だとphp8.1が基本だが、pukiwikiやtypesetterが対応してないのでphp7.4を基本にするようにした。各ページのリンクを直していく必要がある。

富山の納屋と龍谷大学

退職後は龍谷大学で物理基礎実験と物理実験という科目の非常勤講師をしています。私物は富山の納屋に入れたんですが、これがまた、ネズミの巣になっていた関係で掃除が大変です。母屋も一回やられた。電気温水器のところを食い破られた。

荒勝研究室の中性子の個数論文

最近、映画「太陽の子」、BSスペシャルの「原子の力を解放せよ」など荒勝研究室が注目を浴びています。「原子の力を解放せよ」は書籍も出ているので、読んでみると面白い記述があり、化学教室の萩原篤太郎氏が論文を出していると書いてあります。エブスコディスカバリーで検索すると確かにあり、リンクのGoogle scholarをクリックすると京都大学のリポジトリにリンクが張ってありました。ラジウム50mgというかなりの強度の中性子源で実験したことが記述されています。

2021年度に退職し、新規人事が開始されました

このページをマネージしている高嶋は本年度に65歳となり3月末で退職です。これに伴い新規に物理学の教員の人事が開始されることになりました。高嶋の今までの研究はKEKのネットワークシステムに依存していました。現在は大規模大学と同様のネットワークインフラが独自に利用できる状態です。また研究機材も赤外線照射装置、恒温槽、計算サーバ、ログインサーバなどの計算機資源も関連する事業の援助を受けています。文献の利用は、図書館で教育大学コンソーシアムによるSience Directの購読ができています。そのため基礎物理分野のPhysical Letters B, Physical Review Letters, Nuclear Instrument and Methods等は問題なく無料で購読できています。配当されている部屋は研究室と学生演習室、その部屋の2倍の広さの基礎物理学第一実験室、通常の広さの基礎物理学第二実験室、そのほかに退職教員の空き部屋の通常の2倍の広さの物理教育実験室、またX線回折装置を引き継いだためにその部屋の管理を行っています。昨年度までは教育学研究科があり修士2年の学生は物理の研究に専念できました。今年度から教職大学院となり修士2年時に7単位分の実習が課せられるようになります。新規採用の方の活躍を期待しています。

素粒子物理学と放射線検出器の研究

最近の進展としてはX線回折装置が更新されました。リガクのMiniFlexへの更新です。また赤外線のステージのレーザーヘッドをレーザー変位計に交換しました。これにより1ミクロンごとの高さデータは読み出せますが、下の台の移動精度がそれほどでないはずなので、せいぜい10ミクロン程度かと思います。また、実体顕微鏡の撮影用にXYステージを購入しました。流行りの機械学習について廉価なGPUを購入して研究を進める予定です。

ミニレクチャー「5分でわかるヒッグス粒子」

2013年11月9日12時30分と14時の2回、研究室の修士2年の学生が「5分でわかるヒッグス粒子」のタイトルでミニレクチャーを行いました。ポスターを作成しました。示されているのは、ヒッグス粒子が2個のミューオン(赤い飛跡)と2個の電子(緑の飛跡)に崩壊している事象と考えられます。

特別展示「ヒッグス粒子を見つけたアトラス検出器」

シリコントラッカー(シリコン飛跡検出器)の実際のモジュールを展示しました。浜松ホトニクスでの組み立ての工程やミューオン検出器(トリガー用の平板型とチューブ状の位置検出型)のCERNの集積場を見学した時の写真などをスライドショーにして表示しました。また「対称性の破れとゲージ粒子の質量」と題された原論文や「ゲージ粒子の質量」と記載された教科書の記述も展示しました。検出器でどのようにヒッグス事象が見えるかはこのページがよいでしょう。

ヒッグス粒子の存在予言にノーベル賞

2013年のノーベル物理学賞はアングレール、ヒッグスの両名誉教授に授与されました。3月にアトラス、CMSの両グループによって、新粒子はヒッグス粒子と考えることが出来るという論文が発表された事によると見られます。マイスナー効果では超伝導状態の物質内では光子が質量を持ったように考えます。真空にも似たような性質があり、弱い相互作用の媒介粒子が質量を持つことになるというのが論文の核心部分となっています。記念講演の要旨は近年の物理学の発展の簡潔なレビューになっています。

1994年のアトラスグループ結成以来、この研究に関わってきました。研究室の取り組みについて大学の広報に掲載していただきました。アトラス、CMSの両実験グループでは今後の衝突エネルギーの倍増と衝突輝度増強に備えて、検出器のアップグレード作業を行っています。

Higgs粒子の発見

2010年から12年にかけて取得されたデータで、ガンマ線2本に壊れるモードと4つのレプトンに壊れるモードのデータの蓄積の様子を示す画像が公開されています。この実験では加速器、実験装置とも想像を絶する規模、精度を実現しています。放射線検出器は高集積化した半導体を使って高度化しています。アトラス実験では粒子飛跡検出のかなめである中心部飛跡検出器のバレルモジュールの半数は日本で製作されました。トラッカーに必要なストリップセンサーもアトラスのバレル部分ではほぼ半数が浜松ホトニクスによって作られています。